Dogwoodの池上日記

地元大田区池上・蒲田と軽井沢・信濃追分を愛するDogwoodの日々徒然日記。

美味しかったワインの話

JRAの競走馬に、「サケダイスキ」という馬がいるのをご存じでしょうか。酒好きのオーナーに命名されたのは容易に想像できますが、馬はたまったもんじゃないですね。Dogwoodも酒は大好きですが、種類、銘柄にはこだわりがなく、「美味ければなんでも良い」派です。ワインや日本酒、焼酎への造詣が深い人のウンチクを聞くのは嫌いではありませんが、何度聞いても全く覚えられないのです。

もう20年以上も昔、カルフォルニア州サンディエゴにある、クオルコムという会社に長期出張した時、一緒に仕事をした愛知県の系列会社のK課長が、超がつく程の酒、ワイン好きで、カルフォルニアワインの、買い物リストを作って持ってきていました。ある休みの日、英語が苦手だというその人から、酒屋めぐりをするための運転&通訳を頼まれました。どこどこの何年モノ、、、が、ギッシリと書かれた紙を握りしめたK課長は、目的のワインを買いたいがために、初めてのアメリカ長期出張を決意したとのこと(仕事じゃねえのかよ)。お金も工面して多めに持ってきたという、気合の入りようでした。

まだ、レンタカーにナビなんぞついていない時代、2人で地図と電話帳を見ながら、Liquor shop(酒屋)を探して何店も巡りましたが、なかなかお目当てのワインが見つかりませんでした。疲れてキレかけたDogwoodが、「もう、ナパバレーに行けばいいじゃん!(俺は行かないけど)」と見放そうとした、最後のお店で、ちょっとしたドラマが待っていました。

奥に大きなワインセラーがある店に入り、ダメもとで初老の店主にK課長がリストを見せると、いきなり店主の目つきが鋭くなりました。

「キミたち、ちょっとこっちに来なさい!」と、奥にあるワインセラーというか、薄暗い洞窟のような所に連れていかれました。(今思うと、どこのウマの骨ともわからない東洋人2人を良く店の奥まで入れたなあ、、あの老店主)

でも、そこからは、Dogwoodそっちのけで、老店主とK課長のカタコト会話、筆談が弾み、すっかり意気投合したのか、はたまたカモにされたのか、このお店で1本10万円のワインを数本お買い上げ!K課長曰く、「日本で買うと倍はするんだよ!」と興奮していました。ホントかよ。

お目当てのワインが全て買えたかはわかりませんが、買い物の後は、大仕事を成し遂げたような満足顔で煙草をふかしてたっけ。こっちは疲れたけど。

夜ホテルに帰ると、K課長が、「付き合ってくれたお礼に、一緒に飲もう!」と、その店で30-50ドル位で買ったワインを数本持って、部屋にやってきました。話した内容は忘れましたが、ワインエキスパートだかソムリエだかの知識を、熱心にDogwoodに語ってくれました。

「このオジサン、本当にワイン大好きなんだな~、、」と、適度に頷きながらワインを飲んだ記憶があります。でも不思議とウザいとは感じず、ウンチクを聞きながら飲んでると、「なめし皮の香り、、」やら、「腐葉土の香り、、」みたいな表現が、なんとなくわかったような気もしてきました。

グラスを回しながら鼻を近づけ、「うーん、生きてる!」なんて言いながらクチュクチュ飲んでるのを見て、こっちは笑いを堪えてたけど、確かに今まで飲んできたワインと違うぞと。

鼻から香りが抜けていく感じ?が心地よくて、美味しかった!そして、いつの間にか2人で全部空けちゃった。それでいて、悪酔いしなかったのを今でも覚えています。

飲んだワインの1本は、オクトパス、、だったかな?ラベルには、青い帽子の絵だったか、、忘れたけど、この日買った中では最も安いワインだって言ってた。そりゃそうだ、10万もするの買ってるんだし。

K課長は日本酒も大好きで、地元の神社の奉納用?に自分たちで田植えをして、米から酒を造って、テレビに出たとも言ってたっけ。まさに「サケダイスキ」!

その後、日本に帰ってしばらくして、何気なく入った恵比寿の「エノテカ」のカルフォルニアワインのコーナーで見つけました。

「あっ、これだ!「オーパスワン」だったのかぁ、、ラベルも同じだ!」買おうと思ったけど、値段を見てビックリ!ナント5万円超え。買えるか!ゼロ1個多いわ!

 

あれから何年も経ちますが、その時ほどの高級ワインは飲んでいません。高くても4,000-5,000円程度、普段は1,000-2,000円程度で十分。この値段で、美味しいワインに当たると、得した気分になれますしね。そんな出会いを求めて今日も飲みます!

 

今年のボジョレーヌーボーもイオンで980円。

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先日、蓮沼のカクヤスで買った格安のワインが、意外と美味しくて、久々に1本空けちゃいました。それがこれ。チリ産の「モンスーン」。2本で約1000円切る破格値!

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あれから、お互いの会社は消滅してしまい、K課長の消息は知らないけど、あの「サケダイスキ」の馬主が、Kさんだったら笑うなあ。んな訳ないか。

 

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