池上本門寺の浄域のひとつ、日蓮聖人入滅の荼毘所である多宝塔(たぼうとう)。字だけ見れば「多くの宝がある塔」、縁起が良い場所ではありませんか。
文政11年(1828年)に上棟され、平成22年に国の重要文化財に指定された木造の仏塔。関東大震災や、東京大空襲にも耐えた多宝塔は、近代建築にはない圧倒的なオーラを放つ遺構です。
この時季は、本門寺を参拝したその足で池上梅園へ向かう人(またはその逆)も多いと思います。そんな方には、ちょっとだけ梅園へ(またはお山へ)の近道でもある「大坊坂(だいぼうざか)」を通り、多宝塔に立ち寄ってみては如何でしょうか。奥絵師狩野家墓所や、紀伊徳川家の墓所なども近くにある、おススメのパワースポットであります。
ただ、その多宝塔、お山から少々わかりにくい場所にありまして。
ということで、今日はお山から大坊坂を通り、多宝塔までご案内したいと思います。
先ずは、池上本門寺の大堂向かって左側、経蔵の前の道を進み、お休み処を過ぎたら左折します。
上の①から大坊坂方面を見たところ。えっ?どこに坂があるって?
まあまあ、横断歩道を渡ってください。
その先「日蓮大聖人御入滅之霊場」の看板の下から細い石段が始まります。
「大坊坂」の碑も見えます(読みずらいけど)。
足元に注意して石段を下りて行きます。多宝塔はどこにあるって?まあまあ、赤矢印の辺りまで降りたら、右手をご覧ください。(上の地図②地点)
割と新しい石碑と説明板があります。
その先に見えるのが、重要文化財の多宝塔。目線とほぼ同じに見えますが、高さは17.5mあります。
さらに進む前に、説明板を読んでいきましょう。
重要文化財 池上本門寺多宝塔
宗祖日蓮大聖人の御尊骸を荼毘に付した霊蹟に建つ供養塔。建立は宗祖五百五十遠忌を期して行われ、江戸芝口講中の本願により、文政十一年(一八二八)に上棟、同十三年(天保元年)に開堂供養を修している。石造の方形基壇に築いた円形蓮華座の上に建つ木像宝塔形式の建物で、内外ともに漆や彩色によって華やかな装飾が施されている。塔内中央には金箔や彩色で装飾された華麗な木像宝塔を安置し、日蓮大聖人御所持の水晶念珠を泰安している。宝塔形式の木像塔婆は極めて現存例が少なく、当山多宝塔はその中でも最大規模を誇る本格的な宝塔として、極めて貴重な建物である。なお、「多宝塔」の名称は建立当初から呼称されているものであり、文化財としての名称は「池上本門寺宝塔」である。
平成二十三年三月 池上本門寺
「多宝塔」は、建立当初からの呼称であり、文化財としての名称は「池上本門寺宝塔」なのだとか。「多」はないのか~、、まぁそれはよしとして、、
多宝塔を下から見上げて、周りを1周。
大坊坂を最後まで下りて、本行寺の先の道を右折すれば、池上梅園はもうすぐ近く。お疲れ様でした。池上梅園の夜のライトアップは明日3月3日までです。
池上梅園は八分咲き!夜はライトアップも! - Dogwoodの池上日記
下は明治時代中期の多宝塔(撮された戦前の本門寺から借用)
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