先月、父親の友人で先輩で恩人だったS氏の消息を知るため、80代の父の記憶を頼りに羽田のマンションへ行き、偶然会えた大家さんから、S氏が今年5月に亡くなっていたことを知りました。この時、大家さんが「捨てちゃったかもしれない」と言いつつも、わざわざ探して見つけてくれた1枚のメモが、その後大いに役に立ったのです。
それがこの「奇跡のメモ」。S氏の緊急連絡先の電話番号がびっしり。「甥っ子」といっても、ご高齢かもしれないし、メモ自体、がかなり古そう。大家さんに会えなかったら、そしてこのメモが無かったら、この先の行動は出来ませんでした。
家に帰って、メモに書かれていた番号に片っ端から電話をかけると、どれも「この番号は、現在使われておりません」の機械音が。いや~、ダメかなぁ、と諦めかけたものの、夜になってダメモトで、(ヨル)と書かれた番号に電話をかけると、数回の呼び出し音の後に、「もしもし、XXですが」と男性の声が。(心の声)おおおお!
「突然失礼します。Sさんの甥っ子さんのXXさんでしょうか。」
「はい、そうですが」 (心の声)やったー!!
そこから、かくかくしかじか、亡くなったSさんと父の関係を伝え、今回電話した経緯を改めて説明すると、甥っ子さんはSさんが亡くなった時の詳しい状況や、お墓の場所も親切に教えてくれました。そして、父が製本したS氏の写真集も是非見てみたいと仰ってくれまして、すべてがトントン拍子に進んで行きました。
ということで、早速父親を車に乗せて八王子の南多摩霊園へ行ってきました。偶然にもそこは、父の父、つまりDogwood の祖父のお墓(上川霊園)から7km程の距離だという事もわかったので、祖父のお墓参りを済ませた後に、S氏のお墓へ行くことに。
千歳船橋の実家からは、中央道八王子JCT経由で、圏央道八王子西ICを降りて5分ほど。道も空いていたので、約1時間程で到着。多摩御陵を望む素晴らしい景色の霊園。
事務所でS氏の甥っ子さんの名前を告げて、墓地の場所を教えてもらいました。
墓誌に刻まれたS氏の戒名を見つけ、それを寂し気に見つめる父。今年の5月26日に91歳で亡くなったことが刻まれていました。
お花とお茶、お線香を供えて、父が渡せなかったS氏の写真集を墓前に置いて合掌。
ここで、ちょっとした偶然の出来事が。お線香に火をつけようと、父が家から持ってきたマッチ。偶然にもS氏が住んでいたマンション1階の喫茶店名が。そう、S氏が長いこと毎日モーニングを食べていたという、あの古い喫茶店のマッチだったのです。霊感は、恐らくほぼないDogwoodですが、これにはちょっと鳥肌が。親父は「Sさんに、店のマッチも持ってきてよと頼まれたのかな」とポツリ。
中身を抜いて、箱も一緒にお供えして再び合掌。
Sさん、喜んでくれたかな。あっ、Sさんの写真がの顔が笑ってる。
いつまでも名残惜しそうにしていた父は、「先輩、俺がそっちに行ったらまた飲もうよ」なんて会話をしていたのかな。
帰りの車で、Sさんとの思い出話を楽しそうに話す父は「今度はあっちの世界に呼ばれそうだよ」と呑気に笑っていたけど。
まあ、そちらの世界へのSさんからの「お誘い」は、もうしばらく待って頂こうかと。普段より安全運転で、千歳船橋へ戻ったDogwood と父でありました。
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